認知症とゴミ屋敷の関係は? 住み続けるリスクや対処法などをご紹介


認知症になると、判断能力が低下するなどの症状が現れます。そのため、ものの仕分けができず、家がゴミ屋敷になってしまうことがあるのです。ゴミ屋敷に住み続けることは健康に影響があるだけでなく、さまざまなリスクを伴います。とはいえ、認知症とゴミ屋敷はどんな関係があるのか、放置するとどのようなリスクがあるのかなど、不安を感じる部分が出てくるでしょう。介護中の方や認知症の疑いがある親を持つ方は、事前に認知症に関する知識を持っておくと安心です。

そこで、本記事では、認知症とゴミ屋敷の関係や住み続けるリスクなどをご紹介します。

  1. 認知症とゴミ屋敷の関係について
  2. 認知症の方がゴミ屋敷に住み続けるリスク
  3. ゴミ屋敷になるのを防ぐ方法
  4. ゴミ屋敷化してしまったときの対処法
  5. 認知症やゴミ屋敷でよくある質問

近年は、高齢者の独居が増え、認知症によるゴミ屋敷化が身近なものとなりました。認知症とゴミ屋敷の関係などをしっかり把握しておき、親の住環境が悪化するのを未然に防ぎましょう。

1.認知症とゴミ屋敷の関係について

認知症とゴミ屋敷は、どのような関係があるのでしょうか?

1-1.ゴミの分別ができなくなる

認知症になると、判断力が低下し、ゴミの分別ができなくなることが、ゴミ屋敷になってしまう原因です。ゴミをゴミとして判別できなくなるケースもあります。そのため、親族がゴミを処分しようとしたら、大切なものを奪われてしまうと感じ、捨てるのを強く拒む場合もあるのです。

1-2.収集癖の症状が出る

認知症になると、収集癖の症状が出る場合があります。そのため、本来は不要なゴミまで拾ってきてしまい、溜(た)め込んでゴミ屋敷化してしまうのです。

1-3.ものを手放すことに不安を感じる

認知症に限らず、ものが少ない時代を経験してきた高齢者は、ものを大切にしたがる傾向があります。認知症になるとものへの執着心が強く表れ、手放すことに不安を感じるのです。寂しさを紛らわすためにものを集め、ものに囲まれることで、安心感を抱く傾向もあります。

1-4.もったいないという気持ちが強く出てしまう

高齢者はものが少ない時代を過ごしてきた経験から、ものは捨てずに再利用したいと考える傾向が強くあります。捨てる・手放すという行為に対し、もったいないという気持ちが強く出てしまうからです。明らかに不衛生なものであっても溜め込んでしまいます。そのため、ものが蓄積していき、ゴミ屋敷になってしまうのです。

2.認知症の方がゴミ屋敷に住み続けるリスク

認知症の方がゴミ屋敷に住み続けると、どのようなリスクを背負うことになるのでしょうか?

2-1.健康被害

ゴミ屋敷は悪臭だけでなく、害虫や害獣の発生も招くのです。また、腐敗した食品やこもった湿気などにより、カビなども発生しやすい環境となるでしょう。アレルギー疾患など、深刻な健康被害が生じるリスクも起こる可能性があるのです。

2-2.不審火

ゴミ屋敷は、不審火などが起こる可能性があります。放火などの犯罪に巻き込まれやすくなるだけでなく、溜め込んだゴミから有害なガスが発生し、引火して火災が起こる恐れもあるのです。コンセントにホコリが蓄積し、ショートしてゴミの山に引火し、火災に発展するケースもあります。近隣を巻き込んだ大火災になる恐れもあるでしょう。

2-3.孤独死

ゴミ屋敷の住人は、周囲から孤立してしまいがちです。認知症になると判断能力が低下するだけでなく、怒りっぽい性格になり、周囲から敬遠されてしまうこともあります。声かけなどをしてくれる人が少なくなり、体調の異変などに気づいてもらえず、孤独死に至るケースもあるのです。

2-4.近隣とのトラブル

ゴミ屋敷に住み続けることで、悪臭や治安の悪化などによるクレームが近隣から起こるなど、トラブルが絶えなくなります。認知症の方はゴミとは考えておらず、大切なものと考えて手放すのを拒否しているため、頑固な人と思われてしまうでしょう。また、認知症が原因でゴミ屋敷化しているとは知らない近隣住民もおり、家主の思いや状況を理解されないまま、孤立してしまう場合が多いのです。

3.ゴミ屋敷になるのを防ぐ方法

ゴミ屋敷化を防ぐ方法はあるのでしょうか? 具体的な方法を考えていきます。

3-1.こまめに連絡を取る

家族がこまめに連絡を取ることで、ゴミ屋敷化する前にさまざまな異変に気づきやすくなります。認知症になると寂しさや孤独感からものを集めてしまいやすくなるため、家族が温かく見守っていることを知らせるだけでも、親は心に安らぎを感じることができ、ゴミ屋敷の予防策になるのです。

3-2.定期的な訪問

こまめな連絡と併せ、定期的な訪問も大切です。実際に認知症の親に会ってみると、ゴミが増えていないか、収集癖が進んでいるかどうかを確かめることができます。深刻なゴミ屋敷になる前に、話し合いをして改善策を一緒に考えるなど、迅速な対応ができるでしょう。

3-3.心に寄り添うことが最も重要

認知症による収集癖やものを捨てられないという症状は、介護する方にとって大きな負担となります。しかし、認知症の方には、ものを集める理由がきちんとあるのです。ゴミ屋敷化したことを感情的になって責めず、話を聞く・見守るなどしながら、認知症になった親の心に寄り添うことが最も重要となります。理解してくれていると感じるだけでも、親は片付けに前向きになり、解決の糸口を見つけやすくなるでしょう。

4.ゴミ屋敷化してしまったときの対処法

もし親の家がゴミ屋敷化してしまった場合は、どのように対処すればいいのでしょうか? 具体的な対処法をご紹介します。

4-1.一緒に整理整頓する

ゴミ屋敷にあるものは、認知症の方にとっては大切な心の拠
(よ)り所なのです。強引に処分しようとせず、一緒に整理整頓していこうと声かけし、本人の了承を得てから処分や片付けを進めていきましょう。

4-2.尊厳を大切にしながら片付けを進める

集めたものに対し、認知症の方は達成感や安心感を抱いています。たとえ集めたものが汚物であっても同様です。ゴミを集めたことを責めるのではなく、尊厳を大切にしながら片付けを進めていきましょう。ものを集めた行動力などを褒めて認めるだけでも、認知症の収集癖が落ち着く傾向があります。理解を示しながら、認知症の方のペースに合わせて片付けを進めることが大切です。

4-3.プロの業者に依頼する

認知症の方に寄り添い、心の状態が落ち着いてきたら、片付けをプロの業者に依頼してみる方法も考えてみましょう。とはいえ、ゴミ屋敷の片付けを親に了承してもらうことが前提です。ゴミ屋敷に住み続けていると、健康被害・放火・自然発火などのリスクが増大することを理解してもらい、片付けに前向きな姿勢が垣間(かいま)見られたら、業者へ片付けの相談をしてみましょう。

5.認知症やゴミ屋敷でよくある質問

認知症やゴミ屋敷に関する質問を集めました。

Q.ものを溜め込んでしまう認知症の親を理解することができない場合はどうすべきか?
A.ものを集めた理由を話してくれるようであれば、本人の思いやこだわりなどに耳を傾けてあげましょう。話を聞いているうちに、ものを集めたくなった気持ちや背景などが見えてきます。決して否定的な態度を取らず、思いを受け止める気持ちで話を聞いてあげることが大切です。

Q.認知症の方は、どのくらいの割合でゴミ屋敷化してしまうのか?
A.民間企業の調査によると、認知症患者の半数がゴミ屋敷化しているとされています。判断力や体力が著しく低下し、自分で片付けができなくなることも、ゴミ屋敷化する原因です。周囲が手を差し伸べ、ゴミ屋敷化する前に寄り添うことで、深刻な状況になるのを防ぐことができます。

Q.認知症患者の家を片付けようとした場合、どのような問題が出てくるのか?
A.最も多いのは、ものを捨てるのを拒否する・暴力を振るう・起こり出す・泣き出すなど、感情的になることです。認知症患者にとって、集めたものはどれもが大切なものであるため、捨てるのに強い抵抗を感じるのでしょう。まずは心に寄り添い、気持ちをほぐしてあげることが重要です。

Q.ゴミ屋敷に住み続けている認知症患者が取り得る行動とは?
A.腐敗した食品を食べる・害虫や害獣の糞尿(ふんにょう)に塗れた中で過ごすなど、不衛生な行動を取ることが多くなっています。深刻な健康被害が懸念されるため、早期に解決することが大切なのです。

Q.ものを捨てるのを強固に拒む場合はどうすべきか?
A.不衛生なものであれば、きれいなものと交換するなどの方法で対処してみましょう。ものを減らさず、不衛生な環境を改善する第一歩となります。少しずつきれいな環境で暮らす心地よさを感じてもらえたら、ゴミ屋敷を片付けてみようという気持ちが自然と生まれてくるでしょう。

まとめ

認知症とゴミ屋敷には、深い関係があります。認知症になると収集癖などの症状が出て、ゴミやものを集めてしまうのです。そのため、家がゴミ屋敷化してしまうことがあります。ものに囲まれることで、孤独感を埋めようとする傾向もあるでしょう。ゴミ屋敷に住み続けると、さまざまなリスクが付きまとい、近隣にも悪影響を及ぼしてしまうことがあります。認知症の親に傾聴し、心理状態や思いに共感しながら、少しずつ片付けを進められるよう支えてあげることが大切です。


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